内部通報と不正調査に関する書籍

内部通報制度の解説から内部通報制度の要件、企業が内部通報制度を整備・運用を行う際に留意すべき点、さらに通報を受けた調査方法なども含まれており、内部通報制度全般に関する一通りの知識が得られる内容となっています。
最終章は公益通報者保護法と国から示される指針の解説が含まれており、法的側面からの基礎的な学習もできるなど、至れり尽くせりの内容となっています。
難解な法的側面に踏み込むこともなく平易な記述が心掛けられており、新規配属者に対するＯＪＴ用の教材としても有益です。
(発売日　2020.09.11)

企業の委託を受けて窓口業務に携わっている現役弁護士が現実の内部通報窓口の運用スキルを解説した本です。
本書の優れた点は、実務に即した形で、内部通報窓口に関与するための心構えから、実務の実施手順、及び各段階で実施すべき業務内容と留意点を余さず公開してくれている点です。実務家でなければ気づけないような細かな配慮事項の紹介も多く、非常に役立つ内容となっています。
窓口担当者のスキルアップのための参考書として有効な良書です。
(発売日　2023.01.26)

不祥事が生じた際の社内調査に関わるノウハウを紹介した本です。同じ著者で前年に発行された「図解　不祥事の予防・発見・対応がわかる本」の続編です。前の本が不正予防から対応までの全般的な情報を扱ったのに対して、本書では内容を社内調査のスキルに焦点を絞り、より詳しく具体的に書かれています。
社内調査全般の流れの解説から、各段階で実施すべき手続きと実施上の留意点が紹介されています。とくに弁護士の立場からの証拠収集の留意点については参考になる情報が多く鬼才れています。
始めて不祥事の社内調査に携わる人にとっては、心強い指南役となってくれるでしょう。
(発売日　2020.12.04)

過去の事例をもとに企業不祥事を類型分類し、それぞれについての対処法をまとめた本です。
最初に全ての類型のの不祥事に共通する対応手順と考え方を述べ、その後に「個人データの漏洩」「キックバック」といった各類型に固有の対応法について述べています。各類型において典型的な事例を紹介し、このタイプの不正の性質を踏まえた初動対応の手順や留意事項、法的措置の考え方等について解説しています。本書で代表的な不正事例に対する対処の考え方を学べば、その他の不正類型についてもその応用編として対処ができるようになるはずです。
手元に一冊備えておき、折に触れて参照することで不正への対処スキルが磨かれます。
(発売日　2023.01.18)